Web Director’s Talk | AIでホームページ制作会社はいらなくなる?「Studio.Assistant」をWebディレクター目線で考えてみた

こんにちは。ドットワンWebディレクターの舘野です。

最近、AIを使ってホームページを作れるサービスがかなり増えてきました。

文章を作る。
画像を作る。
デザインを作る。

このあたりは、もうそれほど珍しい話ではなくなってきたように感じます。

そんな中、9月7日にStudioから「Studio.Assistant」が正式リリースされました。

これが個人的にかなり気になりました。

なぜなら今回AIが手伝ってくれるのは、単純なデザイン制作だけではないからです。

ヒアリング内容を整理して、サイトマップを考えて、ワイヤーフレームを作って、デザインのたたき台を作る。

まさに、普段Web制作で行っている「制作を始めるまでの仕事」にAIが入ってきています。

「ここまでAIができるなら、ホームページ制作会社っていらなくなるのでは?」

今回はそんなことも含めて、Web制作をしている立場から考えてみたいと思います。


Studio.Assistantって何?

Studioは、コードを書かなくてもWebサイトを制作できるノーコードWeb制作プラットフォームです。

今回正式リリースされた「Studio.Assistant」は、そのWeb制作の初期工程を効率化するためのAIアシスタントです。

公式サイトを見ると、

ヒアリング

サイトマップ

ワイヤーフレーム

ドラフトデザイン

文言の編集

といったところまで、一連の流れとして進められるようになっています。

これ、Web制作をしている人からすると結構すごいことなんです。。。

ホームページ制作というと、パソコンでデザインを作っている時間を想像されることが多いかもしれません。

でも実際には、その前にやることがたくさんあります。

  • 「このホームページは誰に見てもらうのか」
  • 「何を一番伝えたいのか」
  • 「どんなページが必要なのか」
  • 「トップページには何を載せるのか」

こういったことをお客様から聞きながら整理して、ようやくサイトの形が見えてきます。

Studio.Assistantは、まさにこの部分をAIで効率化しようとしているサービスです。


ヒアリングからワイヤーフレームまでAIが作る

個人的に一番気になったのはここです。

Studio.Assistantでは、サイトの目的やカテゴリ、ページ数などを入力すると、その内容を制作要件として整理できます。

さらに、その情報をもとにサイトマップやワイヤーフレームのドラフトまで作成できます。

ワイヤーフレームという言葉は聞き慣れないかもしれません。

簡単に言えば、

「ここにメイン画像」
「ここに会社の特徴」
「ここにサービス紹介」
「最後にお問い合わせ」

といった、ホームページの設計図のようなものです。

私たちもホームページを制作するとき、いきなりデザインを作り始めるわけではありません。

まずお客様から話を聞いて、情報を整理して、ページ構成を考える。

そのうえでデザインに進みます。

その「最初のたたき台」をAIが作ってくれる。

これは制作側からすると、かなり便利そうです。


じゃあ、ホームページ制作会社はいらなくなる?

ここが一番気になるところですよね。

個人的には、

「ホームページ制作会社がいらなくなる」

というより、

「ホームページ制作会社の仕事が変わっていく」

のではないかと思っています。

実はStudio自身も、Studio.Assistantについて「完成品を作るもの」ではなく、編集可能なドラフトを作り、そこへ人の判断や表現を加えて仕上げていくものだと説明しています。

ここは、実際にWeb制作をしている立場から見ても納得できます。

たとえば、

「採用を増やしたい」

という会社があったとします。

AIなら、

採用ページを作る。
社員インタビューを載せる。
会社の特徴を紹介する。

といった一般的な構成はすぐ考えられると思います。

でも、

「なぜこの会社で働くと面白いのか」

「社長はどんな人なのか」

「実際に働いている人は何を感じているのか」

「競合と比べて何が違うのか」

といった、その会社ならではの部分は、実際に話を聞かなければ分かりません。

そして個人的には、そこを見つけることがWeb制作で一番大切な部分だと思っています。


AIが得意なところ、人がやった方がいいところ

今回のStudio.Assistantを見ていると、これからWeb制作では「AIに任せるところ」と「人が考えるところ」が、よりはっきりしてきそうです。

たとえば、

情報を整理する。
サイトマップのたたき台を作る。
ワイヤーフレームを作る。
複数のデザイン案を用意する。

こうした作業は、AIによってかなり速くなる可能性があります。

一方で、

会社の魅力を見つける。
誰に何を伝えるのかを決める。
お客様と話しながら方向性を決める。
最終的なデザインや表現を判断する。

こうした部分は、まだ人が担うところが大きいと思います。

AIによって制作時間が短くなれば、その分、

「この会社の良さって何だろう?」

と考える時間を増やせる。

個人的には、そういう使い方ができると一番いいなと思っています。


実は「AIエージェント」とは少し違う

ここ数日の記事で「AIエージェント」という言葉を何度か取り上げています。

なので、

「Studio.AssistantもAIエージェントなの?」

と思う方もいるかもしれません。

Studio公式では、ここを明確に分けています。

Studio.Assistantは、人が画面上で調整しながら制作することを前提としたツールで、AIが一連の業務を自律的に完了させるAIエージェントとは異なる、と説明されています。

つまり、

AIが勝手にホームページを完成させる

というより、

AIがたたき台を作る

人が確認する

人が調整する

完成させる

というイメージです。

この距離感は、現在のWeb制作ではかなり現実的だと思います。


制作費も安くなっていく?

お客様側からすると、ここも気になるところだと思います。

AIによって制作工程が効率化されれば、これまで時間がかかっていた作業を短縮できる可能性はあります。

ただ、

「AIを使えばホームページが全部安く作れる」

と単純にはならないと思っています。

たとえばStudio.Assistant自体も無料サービスではなく、現在の公式料金ではStarterが月額24,800円、Proが月額99,800円で、年払いではそれぞれ月額換算19,800円、74,800円となっています。14日間の無料トライアルが用意されています。

そして、AIが作ったものをそのまま公開するのではなく、最終的には人が内容を確認し、デザインを調整し、会社に合ったものへ仕上げる必要があります。

ただし、これまで「作業」に使っていた時間を減らせるのであれば、

その分、企画や提案、ヒアリングなどに時間を使えるようになる。

これはWeb制作会社にとっても、お客様にとっても良い変化だと思います。


私たちWeb制作会社も、AIを使う側になる

AIでホームページを作れるようになると、

「制作会社に頼む意味がなくなるのでは?」

という話が出てきます。

でも個人的には、むしろ制作会社側がAIを使いこなす必要があると思っています。

電卓が登場しても経理の仕事がなくならなかったように、Photoshopが便利になってもデザイナーがいなくならなかったように、AIも「仕事をなくすもの」というより、仕事のやり方を変える道具になっていくのではないでしょうか。

AIで早くできることは、AIに手伝ってもらう。

その分、

お客様と話す。
考える。
提案する。
判断する。

という部分に時間を使う。

Web制作も、そんな仕事に変わっていくのかもしれません。


実際に使ってみたい

今回、Studio.Assistantについて調べていて、正直これは実際に触ってみたいと思いました。

Studio.Assistantには14日間の無料トライアルも用意されています。

普段行っているヒアリングやサイトマップ作成、ワイヤーフレーム作成が、実際どのくらい効率化できるのか。

そして、

「AIが作ったたたき台は、そのまま仕事で使えるレベルなのか?」

ここは公式サイトを読むだけでは分かりません。

実際に試してみて面白ければ、またWeb Director’s Talkで紹介したいと思います。


参考・関連情報