Web Director’s Talk | AI社員が会社に入る時代?中小企業向け「AIエージェントチーム」が登場

こんにちは。ドットワンWebディレクターの舘野です。

AI関連のニュースを毎日のように見ていますが、最近は「AIに何ができるか」が少しずつ変わってきたように感じます。

これまでは、

「文章を作ってもらう」
「画像を作ってもらう」
「分からないことを質問する」

といった、人がAIにお願いして、AIが答えるという使い方が中心でした。

そんな中、Wixからちょっと面白いサービスが発表されました。

名前は「Symphony by Wix」

簡単に言えば、複数のAIがチームのように動いて、会社の仕事を手伝ってくれる仕組みです。

「AI社員みたいなもの?」

と思ってしまいますが、実際にはどんなものなのか。

今回は、中小企業にも関係しそうなポイントを中心に見ていきたいと思います。


Wixが発表した「Symphony by Wix」とは?

Wixという名前を聞いたことがある方も多いと思います。

専門的な知識がなくてもホームページやネットショップなどを作れるサービスを提供している会社です。

そのWixが発表したのが、「Symphony by Wix」という新しいAIサービスです。

特徴的なのが、1つのAIだけが働くわけではないということ。

中心となるAI「Maestro」が会社の状況を確認しながら、必要な仕事をそれぞれ専門のAIエージェントに振り分けます。

たとえば、

  • お客様への対応
  • 見込み客へのフォロー
  • マーケティング
  • スケジュール管理
  • Webサイトに関する作業

などを、それぞれのAIが役割分担しながら進めていくイメージです。

これまでの「AIツールを使う」という感覚から、少しずつ「AIと一緒に仕事をする」という方向に変わってきているように感じます。


「指示された仕事をする」だけではない

個人的に今回面白いと思ったのが、この部分です。

これまでAIを使う場合、

「この文章を作って」
「このメールに返信して」
「この資料をまとめて」

と、人が最初に指示を出すことがほとんどでした。

ところがSymphonyでは、AIが事業の状況を確認しながら、必要な作業を見つけて提案したり、それぞれのAIエージェントに仕事を割り振ったりすることを想定しています。

つまり、

人が仕事を見つけてAIにお願いする

だけではなく、

AI側から「この仕事をやった方がよさそうです」と動く

ところまで進み始めています。

これが当たり前になったら、会社の仕事の進め方もかなり変わりそうです。


中小企業ほどAIとの相性がいいかもしれない

ここまで読むと、

「大きな会社向けの話じゃないの?」

と思うかもしれません。

でも今回Wixが想定しているのは、むしろ中小企業や個人事業主です。

中小企業では、一人の担当者がいろいろな仕事を兼任していることも珍しくありません。

ホームページを更新して、問い合わせに返信して、SNSを更新して、お客様をフォローして……。

本来やりたい仕事があっても、日々の細かな業務に時間を取られてしまうことがあります。

そんなとき、

「問い合わせが来ています」

だけではなく、

「このお客様には、そろそろフォローした方がよさそうです」

「この内容で案内を出してみませんか?」

とAIが補助してくれるようになれば、かなり助かる会社もあるのではないでしょうか。

人が少ない会社だからこそ、AIが一人分、二人分の仕事をするというより、“人がやりきれない部分を補ってくれる”という使い方は相性が良さそうです。


AIが勝手に仕事を進めて大丈夫?

ここは気になるところです。

AIが自分で判断して動くとなると、

「勝手にお客様へメールを送られたら困る」

「間違った内容を公開されたらどうするの?」

と思いますよね。

Symphonyでは、重要な操作についてはオーナー側が確認・承認できる仕組みが用意されています。

AIにすべてを任せてしまうというより、

AIが考えて提案する → 最後は人が確認する

という使い方です。

個人的にも、今の段階ではこの形が一番現実的だと思います。

AIは便利ですが、会社のことやお客様との関係をすべて理解しているわけではありません。

「AIに任せる部分」と「人が判断する部分」を分けることは、これからますます重要になりそうです。


Wixを使っていない会社には関係ない?

今回のニュースはWixのサービスなので、

「うちのホームページはWordPressだから関係ない」

と思う方もいるかもしれません。

ただ、Symphony by Wixは、Wixでホームページを作っていない企業でも利用できるサービスとして発表されています。

もちろんWixを利用している場合は、Webサイトや顧客情報など、Wix上のデータと連携できることが大きなメリットになります。

一方で今回注目したいのは、Wixを導入するかどうかだけではありません。

AIの使われ方そのものが変わってきている、というところです。

ChatGPTのように、人が指示を出してAIに仕事を手伝ってもらう使い方から、複数のAIがそれぞれ役割を持ち、会社の仕事をチームのように支える。

そんな使い方が、中小企業向けのサービスとして実際に登場し始めています。

この流れを見ていると、AIは単なる便利なツールから、仕事の中に入って一緒に動く存在へ少しずつ変わってきているように感じます。


「AI社員」が本当に当たり前になる?

「AI社員」という言葉を使うと少し大げさに聞こえるかもしれません。

もちろん、今回のサービスが人間の社員そのものを置き換えるという話ではありません。

人にしかできない判断や、お客様とのコミュニケーションはたくさんあります。

ただ、

「毎朝AIがやるべき仕事を整理してくれる」

「問い合わせを確認して返信案を作ってくれる」

「しばらく連絡していないお客様を教えてくれる」

「ホームページやマーケティングの改善案を出してくれる」

そんなAIが会社の中にいることは、それほど遠い未来ではないのかもしれません。

特に中小企業では、AIによって「人を減らす」というより、「今いる人が本来やるべき仕事に時間を使えるようにする」という方向で活用が進んでいくのではないかと思います。


ドットワンでもAIをどう使えるか考えています

私自身も、AIを普段の仕事で使う機会がかなり増えました。

文章を考えたり、情報を整理したり、アイデアを出したり。

以前なら時間がかかっていた作業を、AIに手伝ってもらうこともあります。

ただ、何でもAIに任せればいいとは思っていません。

お客様に何を伝えるのか。

どんなホームページにするのか。

その会社の良さは何なのか。

こうした部分は、やはり人が考える必要があります。

AIにできる仕事はAIに手伝ってもらい、その分、人はもっと考えることや、お客様と話すことに時間を使う。

今回の「Symphony by Wix」を見ていると、そんな働き方が少しずつ現実になってきているように感じました。

AIはこれから「使うもの」から、「一緒に働くもの」になっていくのかもしれません。

ドットワンでも、ホームページ制作だけでなく、AIをどう日々の業務やWeb運用に取り入れられるのか、実際に試しながら考えていきたいと思います。


【参考・関連情報】