Web Director’s Talk|AIで求人票を書くだけじゃない?採用業務そのものをAIが手伝う時代へ

こんにちは。ドットワンWebディレクターの舘野です。

最近、求人を作るときにChatGPTなどのAIを使っている会社も少しずつ増えているのではないでしょうか。

  • 「この仕事内容から求人原稿を作って」
  • 「応募してほしい人物像を整理して」

と頼めば、かなりそれらしい文章を作ってくれます。

僕自身も、求人内容を整理するときにAIを使うことがあります。

ただ、最近の動きを見ていると、
「AIで求人を書く」だけではなく、「採用活動そのものをAIが手伝う」
ところまで進み始めています。

アメリカで給与計算や人事サービスを提供しているPaychexは、2026年9月23日、AIを活用した採用支援サービス「WISE Hire」を発表しました。

今回はこのニュースから、中小企業の採用活動がAIによってどう変わっていくのか考えてみたいと思います。


求人を作った「あと」の仕事、結構ありませんか?

採用というと、まず思い浮かぶのは「求人を出すこと」だと思います。

でも実際には、求人を公開してからも仕事は続きます。

  • 応募者を確認する。
  • 条件に合っているかを見る。
  • 応募者へ連絡する。
  • 面接の日程を調整する。
  • 社内の担当者へ共有する。
  • 面接後の状況を管理する。
  • そして最終的に、採用するかどうか判断する。

専任の採用担当者がいる会社ならともかく、中小企業では、

社長や総務、現場責任者が普段の仕事をしながら採用活動も行っている
というケースも珍しくありません。

一件ずつは小さな作業でも、応募が増えてくると結構な負担になります。


AIが候補者探しから日程調整まで手伝う

今回Paychexが発表した「WISE Hire」は、こうした採用業務をAIで支援するサービスです。

具体的には、

  • 候補者を探す。
  • 応募者とのマッチングを支援する。
  • 候補者をスクリーニングする。
  • 連絡や調整を行う。
  • 面接などの日程を設定する。

といった、採用活動の途中にある定型的な業務をAIや自動化によって支援します。

さらにPaychexは、Google for JobsやMetaの求人サービス、ChatGPTなど、複数の候補者獲得チャネルを活用して候補者探しを支援すると説明しています。

つまり、
求人を書くところだけAIを使うのではなく、求人を出した後の採用活動までAIが入ってくる
わけです。

これは結構大きな変化だと思います。


ただし「誰を採用するか」は人が決める

ここは大切なところです。

WISE Hireが採用活動を自動化するといっても、
AIが勝手に「この人を採用しましょう」と決める仕組みではありません。

Paychexも、人が関与する「human-in-the-loop」の考え方を採用しており、候補者の評価や最終的な採用判断は企業側が行うと明記しています

僕は、この考え方は中小企業がAIを仕事に取り入れるときにも大切だと思っています。

全部AIに任せるのではなく、

  • 候補者を探す。
  • 情報を整理する。
  • 連絡を準備する。
  • 日程を調整する。

といったところまでAIに手伝ってもらい、

以前の記事でも触れましたが、

という考え方です。

採用業務にも、この流れが入ってきています。


でも、AIを入れれば応募が増えるわけではない

ここで一つ注意したいことがあります。

AIで採用業務を効率化できても、それだけで応募者が増えるわけではありません。

たとえば、

  • 仕事内容がよく分からない。
  • どんな会社なのか分からない。
  • どんな人と働くのか分からない。
  • 給与や勤務条件が分かりにくい。
  • 求人サイトと会社のホームページで書いてあることが違う。

こうした状態では、AIで応募者対応を効率化しても、採用そのものがうまくいくとは限りません。

特に今は、求人を見て会社を知ったあと、
「どんな会社なんだろう?」とホームページやSNSを見る人もいます。

そのとき会社の情報がほとんどなければ、不安に感じる人もいるでしょう。


「求人を出す」だけではなく「採用の流れ」を考える

採用活動を考えるとき、

  • 「Indeedに掲載する」
  • 「求人サイトへ登録する」

といった、求人を出す部分だけに目が向きがちです。

でも本来は、

求人を見つけてもらう
↓
仕事内容に興味を持ってもらう
↓
会社について調べてもらう
↓
応募してもらう
↓
応募者へ対応する
↓
面接する
↓
採用する

という一連の流れがあります。

AIが入ってくるのは、この中の一部分です。

だからこそ、
「どの求人媒体を使うか」だけではなく、「応募までの流れ全体をどう作るか」を考えることが、これからさらに重要になると思います。


AIで求人が簡単に作れるほど「会社らしさ」が大切になる

もう一つ、個人的に気になっているのがここです。

AIを使えば求人文章そのものはかなり簡単に作れるようになりました。

これは便利なのですが、誰でも同じAIを使えるということは、似たような求人文章も増えやすいということでもあります。

  • 「アットホームな職場です」
  • 「未経験でも安心」
  • 「やりがいのある仕事です」

だけでは、その会社で働くイメージはなかなか伝わりません。

  • どんな仕事をするのか。
  • どんな人が働いているのか。
  • 入社したらどう成長していくのか。
  • 会社がどんなことを大切にしているのか。

こうしたその会社にしかない情報の方が、むしろ重要になってくるのではないでしょうか。

AIには文章を整えてもらえる。

でも、


中小企業こそ「採用のどこに時間がかかっているか」を見直してみる

今回のWISE Hireは海外のサービスなので、日本の中小企業が今すぐこれを導入しましょう、という話ではありません。

ただ、採用分野でもAIが、

文章を作る道具
↓
採用担当者をサポートする道具

へ変わり始めていることは参考になります。

まずは自社の採用活動を一度振り返ってみてもいいと思います。

  • 求人を作るのに時間がかかっているのか。
  • 応募そのものが少ないのか。
  • 応募者への連絡に時間がかかっているのか。
  • 面接の日程調整が大変なのか。
  • 応募はあるけれど、欲しい人材と合っていないのか。

問題によって、必要な対策は違います。

だけではなく、どこに問題があるのか整理することが大切です。


採用も「求人を出す」から「仕組みを作る」へ

AIによって、求人原稿を作るハードルはかなり下がりました。

そしてこれからは、候補者探しや応募者対応、日程調整といった部分もAIが手伝うようになっていきそうです。

だからこそ企業側には、

  • 誰を採用したいのか。
  • 自社の魅力は何なのか。
  • どこで候補者と出会うのか。
  • ホームページで何を伝えるのか。
  • 応募後にどう対応するのか。

という採用全体の設計がこれまで以上に重要になると思います。

ドットワンでは、求人媒体への掲載だけでなく、採用サイトやホームページ、求人内容、応募までの導線なども含めて、企業の採用活動をWebの面から支援しています。

  • 「求人を出しているけれど応募が来ない」
  • 「応募は来るけれど、欲しい人材と合わない」
  • 「採用サイトを作った方がいいのか分からない」

といった場合には、

考えてみてもいいかもしれません。


参考・関連情報