Web Director’s Talk|メールを読んで資料まで作ってくれる?AIが「アプリをまたいで働く」ように

こんにちは。ドットワンWebディレクターの舘野です。

みなさんは、仕事でAIを使っていますか?

ChatGPTやGeminiを使って、

「このメールの返信を考えて」
「この文章を分かりやすくして」
「資料の内容をまとめて」

といった使い方をしている方も、少しずつ増えてきたのではないでしょうか。

僕自身も、文章を整理したり、考えをまとめたり、日々の仕事の中でAIを使う機会がかなり増えました。

そんな中、最近のAIを見ていると、また少し使い方が変わってきたように感じます。

これまでは、

人が情報をAIに渡す

AIが答える

という使い方が中心でした。

それがこれからは、

AIがメールや資料を確認する

必要な情報を整理する

別の資料やメールを作る

というところまで進み始めています。

Googleは9月9日、GmailやGoogle Drive、Googleドキュメント、スプレッドシート、スライドなどをまたいでGeminiが作業できる新しい機能を発表しました。

今回は、「AIがアプリをまたいで働く」と仕事がどう変わるのか、中小企業の仕事に置き換えて考えてみたいと思います。


Gmailを読んで、そのまま資料を作る

今回の発表で個人的に一番分かりやすいと思ったのが、Gmailから資料を作る使い方です。

たとえば、お客様とのメールが何通も続いているとします。

要望が追加されたり、途中で仕様が変わったり、

「あれ、この話って結局どうなったんだっけ?」

となること、ありませんか?

これまではメールを一通ずつ確認して、

必要な内容を拾う

整理する

Googleドキュメントを開く

資料としてまとめる

という作業が必要でした。

今回発表された機能では、Gmail上でGeminiに依頼すると、メールのやり取りに加えて、許可された関連ファイルやチャットなども参照しながら、内容を整理したGoogleドキュメントのたたき台を作成できます。

つまり、

「このメールのやり取りを整理して、資料にまとめて」

という仕事をAIにお願いできるようになってきています。

これは結構便利そうです。


Google Driveの資料から表を作ることも

逆のような使い方もできます。

たとえばGoogle Driveのフォルダに、

  • 見積書
  • 商品資料
  • 仕様書
  • 過去の資料

などが入っているとします。

これまでなら必要なファイルを開いて数字を探し、それをスプレッドシートへ転記していました。

今回の機能では、指定したDriveのフォルダや選択した関連情報をGeminiに確認してもらい、その内容から表を作ることもできます。

Google公式では、複数の資料からコストや仕様などの情報を取り出し、構造化されたスプレッドシートを作る例が紹介されています。

これも中小企業では使い道がありそうです。

「このフォルダにある資料から一覧を作って」

「必要な情報だけ表にまとめて」

といった作業をAIに手伝ってもらえるわけです。


Docsからメール、Docsからプレゼン資料にも

さらに面白いのが、アプリから別のアプリへ仕事をつなげられることです。

Googleドキュメントで企画書を作ったあと、

「この内容をお客様に送るメールにして」

とGeminiに依頼すると、そのドキュメントの内容をもとにメールの下書きを作れます。

確認して宛先を追加したうえで、Docsから送信することもできます。

さらに、

「この企画書をプレゼン資料にして」

と依頼して、Googleスライドのたたき台を作ることもできます。

Google公式では、チームのブランドガイドラインやスライドテンプレートを参照して、編集可能なプレゼン資料を作成する使い方も紹介されています。

こうなってくると、

「AIに文章を書いてもらう」

というより、

「次の作業をAIにお願いする」

という感覚に近くなってきます。


何がそんなに変わったの?

「それならChatGPTでもできるんじゃない?」

と思う方もいるかもしれません。

もちろん、これまでもAIにメールを貼り付けて、

「この内容をまとめて」

とお願いすることはできました。

ただ、その場合は基本的に人が、

メールを開く

内容をコピーする

AIに渡す

回答をコピーする

資料へ貼り付ける

という作業をしていました。

今回のGoogle Workspaceの進化で面白いのは、普段仕事で使っているアプリの中で、AIが許可された情報を参照しながら次の作業につなげられるところです。

人がアプリを行ったり来たりする作業そのものを減らそうとしているわけですね。


中小企業ほど使い道があるかもしれない

こうしたAIの話を聞くと、

「大企業向けの話では?」

と思う方もいるかもしれません。

でも個人的には、むしろ人数の少ない会社ほど使い道があると思っています。

中小企業では、

  • 営業をしながら資料を作る。
  • メール対応をしながら見積りを作る。
  • Webサイトを更新しながらSNSも更新する。

と、一人がいろいろな仕事を担当していることも珍しくありません。

そして毎日の仕事を見てみると、

「この内容をあっちにも入力する」

「このメールをまとめて社内に共有する」

「この資料をもとに別の資料を作る」

といった作業が意外と多くあります。

こういう「情報を移す・整理する・まとめ直す」仕事は、これからAIに手伝ってもらいやすくなっていくと思います。


AIを導入する前に「毎日の面倒な仕事」を探してみる

最近は、

「うちもAIを導入した方がいいですか?」

という話も増えてきました。

ただ、個人的には最初から、

「AIを導入しよう」

と考えなくてもいいと思っています。

それより、

「毎日、何に時間を取られているんだろう?」

と考えてみる。

たとえば、

毎回似たメールを書いている。
メールの内容を別の資料に転記している。
毎月同じような表を作っている。
会議の内容をまとめ直している。
資料を探すのに時間がかかっている。

こうした仕事を一度洗い出してみる。

その中に、

「これ、AIに手伝ってもらえるんじゃない?」

という仕事が見つかるかもしれません。

AIを使うこと自体を目的にするのではなく、

「今やっている仕事を少し楽にするためにAIを使う」

くらいから始めるのが、中小企業では現実的なのではないでしょうか。


AIは「質問するもの」から「仕事をお願いするもの」へ

今回のGoogleの発表を見て感じたのは、AIとの付き合い方が少しずつ変わってきていることです。

これまでは、

AIに質問する。

これからは、

AIに仕事をお願いする。

そんな使い方が増えていくのかもしれません。

もちろん、AIが作った資料やメールをそのまま使うのではなく、最後に人が確認することは大切です。

でも、情報を探したり、整理したり、別の資料へまとめ直したりする時間をAIに手伝ってもらえれば、その分、

  • お客様と話す。
  • 考える。
  • 判断する。
  • 新しい仕事を考える。

といったことに時間を使えるようになります。

個人的には、AIの一番面白いところはそこだと思っています。


「うちの仕事なら何にAIを使える?」からでも

ドットワンではホームページ制作だけでなく、OA・ITシステムのご相談も承っています。

AIについても、

「使ってみたいけど、何に使えばいいか分からない」

「毎日の事務作業をもう少し効率化したい」

「今やっている仕事の中で、AIに任せられるところがあるか知りたい」

というところから考えてみてもいいと思います。

新しいAIサービスを導入することが正解とは限りません。

まずは今の仕事を整理して、「人がやるところ」と「AIに手伝ってもらうところ」を考える。

そこから始めるだけでも、仕事のやり方は少しずつ変えられるかもしれません。


参考・関連情報

Google Workspace Blog
「Less switching, more flow: 5 new agentic capabilities across Google Workspace apps」
2026年9月9日

Google公式の記事を見る