こんにちは。ドットワンWebディレクターの舘野です。
今回はいつもの最新ニュース紹介ではなく、実際にドットワンの仕事でAIを使って業務改善してみた話を書いてみたいと思います。
テーマは、ドットワンで毎月行っているホームページの保守業務です。
ドットワンでは、お客様のWordPressサイトについて、
- バックアップの確認。
- WordPressやプラグインの更新。
- パソコン・スマートフォンでの表示確認。
- 不具合があれば対応。
- 作業内容の記録。
- 報告書の作成。
- お客様への報告。
といった保守作業を定期的に行っています。
もちろん一番大切なのは、ホームページをきちんと確認して、安全に更新することです。
ただ、毎月やっていると、それ以外にも結構な作業があることに気付きます。
- 「今月はどのお客様が対象だっけ?」
- 「この会社は作業が終わった?」
- 「報告書は作った?」
- 「お客様へのメールは送った?」
こうした「管理するための仕事」です。
そこで今回、AIと相談しながら保守業務全体を一度整理し、Googleスプレッドシートを中心に管理の仕組みを作り直してみました。
最初は「この作業を速くしたい」から始まりました
AIによる業務効率化というと、
- 「メールを書いてもらう」
- 「文章を要約してもらう」
- 「Excelの関数を作ってもらう」
といった使い方を思い浮かべる方も多いと思います。
僕も最初は、保守業務の一部分を楽にできればいいかな、くらいに考えていました。
ただAIと一緒に整理していく中で、一つの作業だけを速くするより、仕事の最初から最後までを整理した方が効果が大きいことに気付きました。
そこで、
「そもそも毎月のWeb保守って、最初から最後まで何をしている?」
というところから見直しました。
保守業務を最初から最後まで並べてみた
実際の仕事を整理すると、大きく7つの流れがありました。
1. 今月保守するお客様の確認する
2. 保守作業の進捗状況を確認する
3. WordPressなどの保守作業を行う
4. 作業内容を記録する
5. お客様向けの報告書を作る
6. 報告書の内容を確認する
7. お客様へ報告する
以前は、それぞれの作業自体はできていました。
でも、
- 「作業は終わっているけど報告書がまだ」
- 「報告書は作ったけどメールを送ったか確認する」
など、作業と作業の間を人が覚えて管理する部分が残ります。
そこで今回、この流れを一つの管理シートの中でつなげました。
毎月の対象企業を自動で作る
まず整理したのが、「今月はどのお客様を保守するのか」です。
実際には毎月保守するお客様だけでなく、年4回の保守や、バックアップ確認のみのお客様など、契約内容によって作業する月や内容が違います。
そこで「保守対象マスタ」を作り、
- 会社名
- 保守プラン
- 保守する月
- 担当者
- サイトURL
- バックアップ方法
- 注意事項
などを管理するようにしました。
月初に対象月を指定すると、その月に作業するお客様が「今月の保守」へ追加されます。
同じ月でもう一度実行しても、同じお客様が重複して追加されないようにしています。
これで、「今月誰をやるんだっけ?」を毎月人が確認して一覧を作る必要がなくなりました。
作業状況も自動で判定する
次に見直したのが進捗管理です。
保守作業では、
- バックアップ確認
- 更新前の表示確認
- WordPress更新
- プラグイン更新
- テーマ更新
- 更新後の表示確認
- 不具合確認
- 報告
など、確認する項目がいくつもあります。
そこでスタッフが必要な項目を入力すると、
- 未着手
- 作業中
- 要対応
- 完了
といったステータスを自動で判定するようにしました。
スタッフが「完了」と入力するのではなく、実際の作業内容からシステム側が判断する形です。
さらに「進捗確認」の画面を見ると、
- 対象件数
- 未着手
- 作業中
- 要対応
- 完了
- 入力不足
- 報告未完了
- 期限超過
をまとめて確認できます。
もちろん、WordPressの作業自体をAIに任せたわけではありません
ここは誤解されないようにしておきたいところです。
今回、
AIが自動でWordPressを更新しているわけではありません。
- バックアップを確認する。
- WordPressを更新する。
- プラグインを更新する。
- パソコンやスマートフォンで表示を確認する。
- 不具合があったら原因を確認して対応する。
こうした部分は人が行っています。
実際、今回の保守でも、
- アップデート後のスマートフォン表示で余白の調整が必要になった。
- メンテナンス用プラグインでエラーが出ている。
といったケースがありました。
こうした問題は、状況を見ながら人が判断して対応しています。
AIや自動化に向いている仕事と、人が判断すべき仕事を分ける。
ここはかなり大切だと思います。
報告書作成も仕組みの中へ
保守作業が終わったあとには、お客様へ作業内容を報告します。
ここも、
作業する
↓
内容を整理する
↓
報告書を作る
↓
確認する
↓
メールを送る
と、人が毎回同じ流れで作業していました。
今回の仕組みでは、保守シートへ入力した情報をもとに報告書用のデータを整理し、Googleドキュメントの報告書を作成できるようにしました。
報告書が作られると、そのURLや作成日時も管理表へ反映されます。
そしてお客様へのメール送信が完了すると、保守管理側にも反映されます。
つまり、「作業が終わった」だけでは完了にならず、「お客様への報告まで終わった」ことを確認できるようにしました。
AIに作ってもらったのは「仕事」ではなく「仕事の仕組み」
今回やってみて感じたのは、
AIによる業務効率化=AIに仕事を全部やってもらう
ではないということです。
今回AIにかなり手伝ってもらったのは、
- 今の仕事を整理する。
- 必要な管理項目を考える。
- どこを自動化するか決める。
- 判定ルールを考える。
- スプレッドシートの構成を作る。
- 自動化の仕組みを作る。
といった部分です。
つまり、AIを作業者として使ったというより、「一緒に業務改善を考える相手」として使った感覚に近いです。
AIに相談すると「なんとなくやっていた仕事」が見えてくる
これも今回面白かったところです。
普段、自分がやっている仕事は、自分では分かっているつもりです。
でもAIに、「この仕事を仕組み化したい」と相談すると、
- 「完了って、どの状態?」
- 「例外の場合は?」
- 「誰が入力する?」
- 「どこまで自動にする?」
- 「最終確認は誰がする?」
といったことを整理する必要があります。
すると、今まで自分の頭の中だけで判断していたルールが見えてきます。
これはAIを導入すること以上に、会社にとって価値があることかもしれません。
小さな会社ほど「毎月同じ仕事」を探してみる
今回取り上げたのはWeb保守ですが、同じ考え方は他の仕事にも使えると思います。
たとえば、
- 毎月の請求確認。
- 営業案件の進捗確認。
- 問い合わせ管理。
- 定期点検。
- 在庫確認。
- 求人応募者の管理。
- 月次レポート作成。
こうした、「毎月、だいたい同じ流れでやっている仕事」は、AIや自動化と相性が良い可能性があります。
いきなり全部自動化する必要はありません。
まず、
- 「毎回何を確認している?」
- 「どこで転記している?」
- 「何を覚えておかないといけない?」
- 「最後に誰が判断している?」
と整理してみる。
それだけでも改善できるところが見つかります。
「人が判断する直前まで」を仕組みに任せる
AI活用について最近よく考えているのが、
「人が判断する直前まで、AIや仕組みにどこまで準備してもらえるか」
ということです。
今回のWeb保守でも、
- 今月の対象を出す。
- 進捗をまとめる。
- 入力漏れを見つける。
- 報告書を準備する。
- 完了状況を整理する。
といった部分は仕組みに任せる。
一方で、
- 本当に更新して問題ないか。
- 不具合をどう直すか。
- お客様へどう説明するか。
といった部分は人が判断する。
全部自動化するのではなく、
人にしかできない仕事へ時間を使えるようにする。
これが、中小企業でAIを使うときの現実的な形の一つではないかと思います。
「うちのこの仕事も効率化できる?」からで大丈夫です
ChatGPTを使い始めたけれど、
- メールを書いてもらう。
- 文章を要約してもらう。
- アイデアを出してもらう。
くらいで止まっている会社も多いと思います。
もちろん、それだけでも便利です。
でも一歩進めて、「今やっている仕事そのものをAIと一緒に見直す」という使い方もできます。
ドットワンでも今回のWeb保守のように、自分たちの仕事を実際に見直しながら、AIやITを使った業務改善を進めています。
- 「毎月同じ作業に時間がかかっている」
- 「Excelやスプレッドシートで管理しているけれど複雑になってきた」
- 「AIを会社でどう使えばいいのか分からない」
という場合は、
「この仕事って効率化できますか?」
くらいのところから、一緒に整理していくのも良いと思います。

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