こんにちは。ドットワンWebディレクターの舘野です。
最近、
「会社でもChatGPTを使い始めた」
「Geminiを社員に使ってもらっている」
という話を聞くことが増えてきました。
僕自身も、文章を考えたり、情報を整理したり、日々の仕事の中でAIを使う場面がかなり増えています。
ただ、AIを使い始めた会社の中には、
「便利ではあるけど、思ったほど仕事は変わっていない」
と感じているところもあるのではないでしょうか。
そんな中、Microsoftが2026年9月17日、自社でAIを導入してきた経験から「AIによる業務変革で学んだこと」を公開しました。
その中で個人的に気になったのが、
AIツールを社員に提供するだけでは、仕事の進め方そのものは変わらなかった
という話です。
世界的なIT企業のMicrosoftでもそうだったのか、と思うと少し面白いですよね。
今回はこの話から、中小企業がAIを仕事に取り入れるときに大切なことを考えてみたいと思います。
20万人以上がAIを使っても、それだけでは足りなかった
Microsoftは、自社の20万人以上の従業員にAIツールを展開してきました。
当然、
「どれくらいAIが使われているか」
という利用状況も確認していたそうです。
ところがMicrosoftは、AIを使っていること自体を成果として考えるのではなく、
「AIによって、実際の仕事がどう良くなったのか」
を見る必要があると考えるようになったと説明しています。
たとえば、
- ChatGPTでメールの文章を作った。
- 長い資料をAIに要約してもらった。
- 会議の内容をAIにまとめてもらった。
もちろん、これだけでも便利です。
ただ、会社全体の仕事を考えると、
一つの作業が5分短くなっただけで、その前後の仕事は今までとまったく同じ
ということもあります。
Microsoftの事例を読んでいて、ここは中小企業でもかなり当てはまる話だと思いました。
「AIで何ができる?」から考えない
AIを導入するとき、
「ChatGPTで何ができますか?」
「このAIはどんな機能がありますか?」
というところから考えたくなります。
でも、僕は逆から考えた方が分かりやすいと思っています。
まず、
「毎日の仕事で、何に時間がかかっている?」
を探してみる。
たとえば、
- 毎回似たようなメールを書いている。
- メールでもらった内容をExcelやスプレッドシートに転記している。
- 毎月同じような報告書を作っている。
- 打ち合わせが終わるたびに議事録をまとめている。
- 過去の資料やメールを探すのに時間がかかる。
- 見積もりを作る前に、依頼内容を整理するのに時間がかかる。
こういう仕事です。
一つひとつを見ると、
「まあ、10分くらいだから」
と思うかもしれません。
でも、それが毎日、毎週、何人ものスタッフに発生していると、かなりの時間になります。
AI活用を考えるなら、まずこうした仕事を見つけるところから始めてもいいのではないでしょうか。
一つの作業ではなく「仕事の流れ」を見る
もう一つ、Microsoftが紹介している考え方で興味深かったのが、個別の作業だけではなく、仕事全体の流れを見るという点です。
たとえば、お客様から問い合わせメールが届いたとします。
- 人がメールを読む。
- 内容を整理する。
- 社内の担当者に共有する。
- 必要な資料を探す。
- 返信を書く。
- 案件管理表に記録する。
- 場合によっては見積もりを作る。
一つの問い合わせでも、実際にはいくつもの作業があります。
ここで、
「返信メールをAIに書いてもらおう」
だけでも少し楽になります。
でも、その前後も含めて考えると、
「問い合わせ内容をAIが整理する」
「必要な情報を抜き出す」
「返信の下書きを作る」
「社内共有用にまとめる」
といったところまでAIに手伝ってもらえるかもしれません。
Microsoftも、単純に一つの作業をAIで速くするのではなく、業務の流れそのものを見直すことが重要だとしています。
AIに全部任せればいいわけではない
もちろん、
「じゃあ全部AIにやらせればいい」
という話でもありません。
- お客様への最終的な回答。
- 見積金額の判断。
- 重要な契約内容。
- 会社としての判断。
- 公開前の確認。
こうした仕事は、人が確認した方がいいものもたくさんあります。
AIが得意なのは、
- 情報を探す。
- 整理する。
- 要約する。
- 下書きを作る。
- 決まった形に整える。
といった仕事です。
その一方で、
「このお客様にはどう対応するべきか」
「この金額で本当にいいのか」
「会社としてどう判断するのか」
という部分は、まだ人が担う場面が多いと思います。
だから、
AIに仕事を取られるかどうか
だけで考えるのではなく、
「人が判断する直前まで、AIにどこまで準備してもらえるか」
と考えてみる。
個人的には、この考え方が実際の仕事ではかなり使いやすいと感じています。
AIを使って「考える時間」を増やす
AIを使う目的は、単純に仕事を速くすることだけではないと思っています。
- メールを書く時間が短くなる。
- 資料を探す時間が減る。
- 情報整理をAIに任せられる。
そうすると、その分、
- お客様と話す。
- 新しい提案を考える。
- サービスを改善する。
- 最終的な判断をする。
といった、人がやった方がいい仕事に時間を使えるようになります。
Microsoftも今回の発表で、AI導入を単なるツール導入ではなく、仕事の進め方そのものを見直す取り組みとして説明しています。
これは大企業だけではなく、むしろ人数が限られている中小企業ほど考える価値があるのではないでしょうか。
まず「面倒な仕事」を書き出してみる
「会社でもAIを活用したい」
と思っても、いきなり新しいシステムを導入する必要はないと思います。
まずは一週間、
「これ、毎回面倒だな」
と思った仕事をメモしてみるだけでもいいかもしれません。
その中から、
- AIに任せられる仕事。
- AIに準備してもらえる仕事。
- 人が判断した方がいい仕事。
に分けてみる。
そうすると、
「ChatGPTを導入する」
という漠然とした話ではなく、
「この仕事を30分から10分にできないか?」
という具体的なAI活用に変わってきます。
「うちの会社なら何にAIを使える?」からでも大丈夫です
ドットワンではホームページ制作だけでなく、OA・ITに関するご相談や、AIを使った業務効率化についても取り組んでいます。
AIを使ってみたいけれど、何に使えばいいか分からない。
ChatGPTは使っているけれど、会社としての活用方法が分からない。
毎日の事務作業をもう少し楽にしたい。
そんなところからでも大丈夫です。
いきなりAIツールを決めるのではなく、
まず今どんな仕事をしていて、どこに時間がかかっているのか。
そこを整理して、
人がやる仕事と、AIに手伝ってもらう仕事を一緒に考える。
AI活用は、そこから始めるくらいがちょうどいいのかもしれません。
参考・関連情報
Microsoft
「What we’ve learned from Microsoft’s own AI transformation」
2026年9月17日
Microsoft公式記事を見る

042-519-6960